再建築不可物件でも、建築基準法の規定する範囲内であればフルリフォームが可能ですが、次に気になってくるのがリフォーム費用。
住宅ローンの場合、再建築不可物件だと申し込んでも審査が通らないことが多いですが、住宅ローンとは別に用意されているリフォームローンの場合はどうなのでしょうか。
無担保で利用できるため再建築不可でも借入が可能
再建築不可物件が住宅ローンの審査に通らない理由は、再建築不可物件は売却が難しく担保としての価値がないからです。
しかし、リフォームローン商品の多くは無担保でも融資を受けることができます。住宅ローンと比較して貸付上限額が低い、金利が高めに設定されているといった条件と引き換えにはなりますが、再建築不可物件の購入を検討している方には強い味方になり得ます。
既婚であれば団体信用生命保険に加入できる商品がおすすめ
リフォームローン商品の選ぶ方法はいくつか存在しますが、もし契約者が既婚者や子供のいる世帯の場合、団体信用生命保険に加入できる商品がおすすめです。
団体信用生命保険は、保険契約者が死亡したり身体障害を負ったりした場合に、住宅ローンの残高を保険会社が肩代わりしてくれる生命保険の一種です。一家の大黒柱の万が一に備え、ローンの負担から家族を守ることが可能となります。
住宅ローンで利用されることの多い保険ですが、リフォームローンでも加入可能な商品は多く存在します。保険料は金融機関に払う金利に0.15〜0.25%ほど上乗せされるのが相場となっており、ローンの返済と合わせて支払うのが一般的です。
気になる保障内容ですが、一例として住宅金融支援機構の「三大疾病付機構団信」の内容をチェックしてみましょう。この保険では、契約者が以下の状態に陥った場合、ローン残高の支払いを免除しています。
- 身体に高度障害を負ったとき
- がん・急性心筋梗塞・脳卒中により重度の後遺症が残ったとき
- 死亡したとき
この他にも保険プランや、保険を提供している機関によって保障内容にはバリエーションがあります。リフォームローンは、ローンごとにどの団信に加入するか決まっていることが多いので、どの団信に加入することになるかでローンを選ぶのも一つの選択肢です。
参照:住宅金融支援機構|【3大疾病付機構団信】にご加入の場合
リフォームローンの利用に関する注意点
再建築不可物件の購入を検討する上で非常に便利なリフォームローンですが、利用にあたり、商品の性質や利用条件の面で注意点があります。
住宅ローンとセットになっているものは利用できない
リフォームローンの中には、住宅ローンの契約が前提となっている商品があります。再建築不可物件は資産価値が低く、住宅ローンへの加入が難しい物件です。そのため住宅ローンの加入が必須となっているリフォームローンは申し込むことができません。
住宅ローンと比較すると利率は高い
住宅ローンと比較すると、リフォームローンは金利がやや高い商品が多いです。一般的に住宅ローンの金利は1%〜2%が相場ですが、リフォームローンの場合は2%以上の金利のものが多く、高い場合は4%を超える商品もあります。住宅ローンと同じような感覚でリフォームローンを申し込むと、その金利の高さに驚くかもしれません。
地方銀行のリフォームローンは利用条件に注意が必要
地方銀行のリフォームローンは、職場の所在地が各支店の担当エリア内か、その地域の居住者しか契約できない場合があります。例えば千葉銀行の場合だと、契約可能エリアは神奈川県以外の関東全域と、神奈川県の横浜市・川崎市のみです。
地方銀行のリフォームローンを検討されている場合、自分が対象に入っているか確認が必要です。
参照:ちばぎん|住まいのリフォームローン