買取業者に依頼してから売却までの流れ
不動産取引では、仲介で買い手を探す媒介契約での取引が一般的ですが、買取の場合、不動産の購入者は業者となるため、売却までの流れが仲介業者と異なります。
ここでは、買取業者に依頼した場合の依頼から売却までの流れをご紹介します。
買取業者に連絡
まずは、目星をつけた業者に連絡して、物件の買取金額を査定してもらいます。
見積もり金額の高い2〜3社を選び、訪問査定を依頼するとスムーズです。
買取査定
買取査定では、実際に不動産業者の担当者が訪問し、現状を確認します。建築物の図面や工事履歴など、建物の状態が分かる資料があれば査定もスムーズに行えます。
腐食や雨漏りなど、家に重大な問題点(瑕疵)が隠れている可能性があれば、この段階で相談しておきましょう。黙ったまま売却すると、不具合のある家を売ったとして法的に責任を追求される場合があります。不安な場合は建築士のいる不動産業者に建物検査を依頼しておくと安心です。
家に人が住んでいる場合でも査定は可能ですが、担当者が見て回りやすいよう、最低限の片付けはしておきましょう。
訪問査定後、早ければ数日で査定価格が報告されます。
打ち合わせ・条件交渉
査定が終了した後、買取を依頼する業者と条件交渉を行います。
- 自宅として使っている場合、いつ頃引き渡しが可能か
- 家に荷物が残っている場合、処分費用はどうするか
- 買取金額はいつ振り込まれるのか
こういった具体的な内容を詰めていきます。条件変更ができる最後の機会ですので、気になる点がある場合は遠慮せず、納得できるまで確認するようにしましょう。
売買契約の締結
打ち合わせの結果を契約書にまとめ、売買契約の締結を行います。この際、買取金額の5%〜10%が手付金として現金で支払われます。
売買契約の際には、契約書の他にもいくつかオーナー側で用意しなければならない書類があります。
- 身分証明書
- 実印・印鑑証明書
- 住民票
- 建築確認済証および検査済証、建築設計図書・工事記録書等
- 土地測量図・境界確認書
- 固定資産税納税通知書および固定資産税評価証明書
- 登記済権利書または登記識別情報
スムーズにいけば最短一週間程度で全て用意できます。しかし、土地の測量図は、過去の所有者が誰も作っていない場合、法務局に行っても存在しないことがあります。その場合は土地家屋調査士に依頼して作成する必要があるので、早めに相談するようにしましょう。